🇭🇺 ハンガリー料理入門:パプリカが主役の家庭の味

赤い色だけでは、辛さは分かりません
パプリカを使う煮込みは、ハンガリー料理への入り口にぴったりです。ただし、赤い色をしていても、使う粉がすべて辛いわけではありません。パプリカには辛さのないスイートタイプも、辛口もあります。最初の一品は、色の印象より材料欄と商品表示を確かめて選びましょう。
ハンガリーの料理一覧には、牛肉の煮込みや鶏肉料理などを掲載しています。同じパプリカを使う料理でも、汁気や乳製品の使い方に目を向けると、作ってみたい一皿を選びやすくなります。

パプリカの「粉」と「野菜」を区別します
パプリカパウダーは、赤いトウガラシ類の実を乾燥させて粉にしたスパイスです。材料にある生のピーマン・パプリカとは区別してください。掲載の牛肉のグヤーシュは、スイートパプリカパウダーと生のパプリカの両方を使います。
イリノイ大学の解説では、スイート、ホット、スモークというタイプが紹介されています。スイートは穏やかな風味と色を加えるもので、砂糖のような甘さを足すものとは限りません。ホットは辛い品種から作られ、スモークは燻煙しながら乾燥させた実を使います。
また、スモークタイプの辛さにも違いがあります。「ハンガリー産」と書かれているだけで甘口と決めず、辛さと燻製の有無を確認しましょう。種類を変えると仕上がりも変わるので、甘口を指定したレシピには、その指定に合う粉を用意してください。

グヤーシュとプルクルトの違い
ハンガリーのグヤーシュは、汁気のあるスープとして紹介されています。Hungarikumの公式紹介でも、玉ねぎとパプリカ、角切りのじゃがいもなどを使い、とろみを加えずに作る料理と説明しています。牛肉と野菜を使うスープという姿を押さえておくと、濃厚なビーフシチューとの違いが見えてきます。
サイトのグヤーシュ(牛肉のパプリカ煮込み)は、牛肉と玉ねぎをそれぞれ1kg使い、じゃがいもやトマト、キャラウェイも加えるレシピです。この重量比は掲載レシピの特徴として捉えてください。最初に玉ねぎを炒め、肉を加えて煮た後に水を注ぐ手順なので、工程を最後まで読んでから始めましょう。
一方、プルクルトは肉の煮込みです。Visit Hungaryは、刻んだ玉ねぎをラードで炒め、角切り肉とパプリカを加える作り方を紹介しています。同じ玉ねぎとパプリカを使っていても、料理名や仕上がりは一つではありません。使う肉、水分量、仕上げ方を見比べてみましょう。

鶏肉のパプリカーシュと乳製品
鶏肉のパプリカーシュは、パプリカ風味で煮た鶏肉にサワークリームを合わせる料理です。ミシュランガイドも、鶏肉の煮込みにサワークリームを加える料理として紹介しています。
掲載のチキン・パプリカシュ(鶏肉のパプリカ煮込み)では、丸鶏を切り分け、玉ねぎをオリーブオイルで炒めてから鶏肉と辛くないパプリカパウダーを加えます。煮込んだ後、サワークリームと生クリームの両方で仕上げます。乳製品の量まで含めて、このレシピの材料を確認してください。
粉を加える順番も、牛肉のレシピとは異なります。掲載のグヤーシュでは鍋を火から外して粉を混ぜますが、この鶏肉料理では鶏肉と粉を手早く混ぜ、すぐ水を加えます。一方の手順をそのままもう一方へ当てはめず、作る料理の工程に沿って進めましょう。
付け合わせに迷ったら、鶏肉料理の掲載レシピが挙げるダンプリング、ご飯、マッシュポテトとサラダを参考にできます。
煮込みの次は、重ね焼きや揚げパンへ
ラコット・クルンプリ(ハンガリー風じゃがいもの重ね焼き)は、じゃがいも、卵、ソーセージなどを重ね、サワークリームをのせて焼く料理です。掲載レシピの材料欄には、ソーセージの代わりに角切りハムを使う選択肢もあります。
ランゴシュ(ハンガリーの揚げパン)は、発酵させた生地を平たくして揚げ、にんにくやサワークリーム、チーズを合わせます。掲載レシピでは、生地にゆでてつぶしたじゃがいもと牛乳も使います。煮込みとは違う調理を楽しみたい日に選んでみてください。
魚料理ならハラースレー(ハンガリーの魚スープ)もあります。このレシピはコイとだし用の小魚を使い、甘口と辛口のパプリカパウダーを両方加えます。穏やかな辛さの料理を探している場合は、甘口の粉を指定した牛肉や鶏肉のレシピから検討するとよいでしょう。