
写真出典:「うちの郷土料理」(農林水産省) · 画像提供元:中村学園大学栄養科学部
博多雑煮(はかたぞうに) / 郷土料理(博多雑煮(はかたぞうに))
博多雑煮
「博多雑煮」に欠かせない材料のかつお菜は、博多に古くから伝わる野菜で高菜の仲間である。茎の部分がカツオ節の風味があることから、この名になったそうだ。色は濃い緑色で、肉厚の葉は縮れている。ブリは「ヤズからイナダ、ハマチ、最後にブリ」と大きさによって名前が変わっていく出世魚で、めでたい席の料理に使われるが、なぜブリを博多では雑煮入れるようになったかは、いろいろ説がある。その一つとして、博多では、嫁の里に年末「嫁さんぶりがよい」と大きなブリを一本持っていく風習があった。そのため正月のおせちの材料や雑煮に使用されるようになったともいわれている。そして、「博多雑煮」は、まるでおでんのように、具を1人前ずつ竹串に刺して準備しておくというユニークなつくり方である。 実は、この調理スタイルが生み出された背景には、福岡の歴史が深く関わっている。昔から、博多商人の町として知られていた福岡だが、そんな彼らを支えたのが、“ごりょんさん”の存在。ごりょんさんとは、貴人の妻への敬称「御寮人(ごりょうにん)」に由来し、博多商人のおかみさん達をこう呼ぶ。来客も多く、商売に忙しい商家では、雑煮の準備にも手間をかけてはいられない。そこで、思いついたのが、前もって具を1人分ずつ串に刺しておくこと。こうしておけば、後は具材を串から抜いて、椀に入れ、最後に出汁をかけるだけで良いので、年始の挨拶に来る大勢の客人にも、手早く振る舞える。忙しいごりょんさんたちのアイディアである。
材料
- 小丸餅8個(1個60g)
- しいたけ中2~4枚
- 里芋小4個
- 人参40g
- 板付きかまぼこ1/3本
- かつお菜100g
- ブリの切り身100g
- 大根(敷大根)50g
- 柚子(吸い口)少々
- 【だし汁800ml】水1L
- 【だし汁800ml】削りカツオ7g
- 【だし汁800ml】焼きアゴ3匹
- 【だし汁800ml】昆布10cm長さ
- 【調味料A】塩5g
- 【調味料A】酒8ml(大さじ1/2)
- 【調味料A】醤油8ml(大さじ1/2)
※分量は元のレシピから自動計算した目安です。「少々」「適量」など数値のないものは変わりません。
作り方 全8工程
だし汁は水を鍋に用意し、昆布を入れ、焼きアゴは腸をとりのぞいて小さくさき、昆布とともに水に浸けておく。このまま火にかけ、沸騰直前に昆布をとり出し、5~6分程度煮出し、削りカツオを加え1分位煮て火を止め、5分位放置する。これをしずかにこしとって雑煮のだし汁に使用する。
里芋と人参は皮をむき、九分通り下ゆでしておく。しいたけは水にもどし、いちょうに切っておく。かつお菜は青くゆで、長さ3cmに切っておく。
ブリは4~5日前から塩をしておいたものを洗って塩をおとし、一口大の角切りにしてさっと霜降りにする。
かつお菜をのぞく、その他の材料を竹串にいろどりよく1人前ずつ刺して用意する。こうしておくと具が散らばらず、盛りやすい。
餅は一度水洗いして粉を洗い落としたあと、昆布を敷いた器に入れ熱湯を何度か替えながら、柔らかくもどす。
椀に大根と敷き餅を入れ、その上から串でつないだ具を抜いて並べ、熱い汁を注ぎ込み、供する。吸い口に松葉柚子をそえると風味も良い。
※雑煮はだし汁のよしあしでその味が決まるので、まず美味しくだし汁をとること。
【餅のつきかた(粉餅)】 もち粉400g、微温湯(30~40℃)240~250ml、片栗粉20~30g(取り粉)、清潔なボウルにもち粉を入れ、微温湯に徐々に入れてよくもみ込み、蒸気の立った蒸し器で10分ほど蒸し、取り出して、水をつけたすりこぎで餅をつく。全体がなめらかに餅状になったら、片栗粉の上に取り出して丸め、かたちをつくる。





